アウトドアネコをめざせ

チョコロのキャンピングカー旅行

 野の鳥やけものを観察するのが好きで休みのたびに日本中あちこち旅行しているわれわれ夫婦がネコを飼った。名前はチョコレート、4歳の黒いアメリカンショートヘアーである。

 ふたりが旅に出ている間は、一泊旅行なら自動給餌器とともにお留守番、もともと共働きのわが家では昼間はひとりで留守番しているせいか全然問題ないようだ。何泊にもわたるようなら相棒の実家へ預かってもらう、しょっちゅう行っているせいかこれも全然問題なし、自分の家の別の部屋くらいにしか思ってないようでくつろいでいる。ネコも泊まれるペンションに車で一緒にでかけたこともあった。ただしこれはかなり緊張をともなうこともあるようで、大きめの檻に入れて車に乗せるのだが、駐車場で止まるとまわりが気になってキョロキョロ、知らない人が近づくとオリの床に敷いたシーツにもぐり込んで隠れてしまうこともある。また、他の生き物の匂いがする宿では、部屋でも緊張のあまり腰がひけた妙な歩き方でいつまでもうろうろしていたこともあった。どうも内弁慶で臆病なのである。

 しかしチョコはわれわれ夫婦の一人息子ネコである。同じ趣味をともにできたら楽しいだろうなという思いがあった。そういえばキャンプ場ではよく犬を連れている人を見かけるし、野田知佑さんと一緒にカヌーで旅行する犬のガク(死んでしまったが)はうらやましいパートナーであった。チョコも何とかアウトドアネコに育てて、長期の旅行に連れていけないだろうかと思っていたときに目にしたのが北海道のレンタル・キャンピンクカーのパンフレットである。キャンピングカーならネコと一緒に旅行するのに泊まるところの心配もいらない。一泊のドライブしか知らないチョコにいきなり飛行機に乗って3泊4日の北海道旅行はちょっと心配ではあったが、何とかなるだろうと実行することとなった。

1 飛行機初体験
2 ネコも便秘になる 
3 道東でこぼこ道
4 アウトドアには向かないやつ

千葉県野鳥の会1997年11月号ー1998年4月号に連載しました


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