道東でこぼこ道

怖いから外に出たくない 翌日は晴れ、駐車場でカラスが遊んでいる。

コーヒーを入れようと思ったらガスの火がつかない。いっの問にかボンベから漏れてしまったらしい。自動販売機の缶コーヒーでがまんする。

 沈没した林の残骸が残るトドワラにはタンチョウ、キアシシギ、キョウジョシギ、メダイチドリ、ムナグロ、アオサギなどが湿原を歩き、ニュウナイスズメやホオアカなどの小鳥も姿を見せる。木道の通路があるのだが、湿地の中にも観光客が入り込んで道ができてしまっている。9時ごろから観光バスが次々と止まりガイドさんが旗をたててお客をぞろぞろ案内してくるので引さあげることにした。
 
 なお昨晩泊まった駐車場のレストハウス「四角い太陽」には別海酪農工場の商品が並んでおり、ヨーグルトは甘さ控えめでおいしかった。

 さて別海町から国道272、国道243へと抜けて摩周温泉を通り過ぎて阿寒湖畔へたどり着く。アイヌコタンというアイヌのおみやげ屋が集まった一角の「ポロンノ」という店で昼食にする。ポッチェイモ(じゃがいもだんご)コンブシト(昆布のたれのかかった上新粉のだんご)チボルシト(おなじくイクラのたれをかけたもの)などのアイヌ料理を味わう。

 今夜の宿は国道274からダートを通ってしばらく行った一軒宿菅野温泉である。旧館は湯治棟の雰囲気を残した木造である。ただしチョコは駐車場で車泊である。宿の入り口にハスキー犬とピレネー犬が寝そべっているのでチョコにとってもその方がいいだろう。

 8種類の湯があり、あらゆる病気に効くとパンフレットには書いてある。ただし、時間帯によって女性専用とか男性専用になっていたり、また、翌朝入ろうと思った湯は入れ替え中であったりして結局3つのお風呂にしか入れなかった。相棒も4つしか入れなかったという。全部もれなく入るにはタイミングをうまく合わせる必要がありそうだ。

 夕食後ダートを然別湖までドライブ。途中エゾシカを至近距離で見かける。湖畔のキャンプ場はにぎやかである。さすがに夏の北海道、人があふれている。ここ数年マイナーな離島ばかり旅行してきたわれわれからすると、やたらにぎやかに感じる。

ふんだ! ちょっと脇の林道をシマフクロウを探しに入っていくと、キャンプ場でない川辺にもテントを張っているグループがいる。バーベキューの飲み食いの後始末もせずに、そのままテントにはいって休んでいる。ヒグマをひきつけないことを祈る。

 ともあれシマフクロウが遊びに来る雰囲気ではなさそうだ。

 がたがた揺られたせいか帰り道にチョコは3日ぶりのウンチを出す。キャンピングカーに臭いが震い、新聞紙のトイレでは埋められないのでチョコは悩んでいる。

 アイヌ語解説:ポロンノ=たくさん、どっさり、コンブシト=昆布(コンプ)の団子、チボル=魚卵、筋子(チポロ)。(萱野茂:アイヌ語辞典による) (会報の編集担当さんより)


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